3.11地震当日のメモ 〜 3.12日直実況中継?
昨日3月11日の地震前後の動きを個人的備忘録として残します。
ついでに日直の今日一日もリアルタイム更新でなにかしら書いておこうかと。
いつもの“当直実況中継”ではなく単なるメモとして。
ここに書くことで安否確認になる要素もあるので…。
3月11日
14:30
腰椎麻酔下に足関節両果骨折の抜釘、手術開始。
14:50ころ
手術中に震度4程度の揺れ。揺れは2〜3分持続。
外果側の抜釘〜閉創を終了後、内果の抜釘には移行せず
病院中枢(院長)からの指示を仰ぎ待機。
震源地は宮城県らしい、と外回りの看護師からの情報。
宮城が震源で、ここでこれだけ揺れるのは尋常じゃない…。
15:20ころ
『短時間で終わる処置であれば続行許可』と連絡あり。
連絡を受けて手術を続行しようとした直後…
外果側にメスを入れようとしたところに余震。
続行不能ではないが、術中の余震による状況変化は危険と判断。
手術中断を決め、患者に伝える。
創をガーゼで覆い包帯を巻いてベッドに移動したあと
エレベーターが使用停止になっているので手術室内で待機。
十数分後、エレベーター使用可能になり患者を病棟に搬入。
16:00
医局のテレビ、津波の映像を見て被害の大きさを実感する。
断続的に体感する余震あり。
パソコンをインターネット接続して情報収集。
メーリングリストなどで各地の医療者から状況報告あり。
17:00
急患来院…が、震災とは関係ない骨折。
18:00
病棟業務を終えて更に情報収集。
メール、電話、伝言ダイヤルなどで家族や知人の安否を確認。
携帯の通話はほとんど機能しない。
こういうとき、一番安定してるのはパソコンのネットかも。
19:00
研修医ytが私に伝言を伝えに来ました。
「もしも、うちの病院から被災地に派遣があるとすれば
医師は私とytが行くことになりそうだ。」と。
そういうのが何もなければ、私の今日一日は病院の日直です。
さて、今日はどうなることやら…
3月12日
6:30
起床。深夜も揺れで目が醒めることが何度か。
今も時々余震がありますね。
テレビ、死亡・不明者が1000人超になってます。
7:30
浴室でシャワー浴びる。と同時に風呂桶に水を溜めておく。
8:00
出勤前にガソリンスタンドへ。ガソリンを満タンにしておく。
8:30
出勤しました。さて。
で救急外来に降りるとすでに患者が1人、医者が4人。
当直の内科医と研修医2人、循環器拘束医。
朝6時に来た患者を診てました。
階段の下で転倒しているところを発見、搬送された患者。
低体温、徐脈。shock stateで意識レベル低下。
DMで血糖値が500超で代謝性アシドーシス…。
ちょっと手伝ってあとは内科医にお任せ。
次は胸部打撲。
肋骨骨折なし、血気胸なし。湿布処方のみで帰宅。
10:30
患者、途切れてます。
私も派遣要請が来る可能性が(ちょっとだけ)あり、日直をしつつ待機ですが…
知り合いの先生(ベース医者さん)がmixiの日記で書いてました。
「逆に下手に動いて足を引っ張ってもいけない。」
まさにそう思います。
動いて役に立つなら動きたい。
でも、動かずに役に立てることもある。
テレビやインターネットの情報をざっと見ただけでも
今後拡大するであろう被害の規模は想像を絶すると懸念されます。
日本全域レベルでの連携、協力体制が必要になりそうですよね。
今だけでなく今後も、かなり長期にわたって。
今は待機中で、これから働く、活動するかもしれない人は…
体力温存や休息しておくことが最も大事なことかもしれません。
16:00
フツーの救急外来です。
腹痛、発熱、インフルエンザ、不定愁訴wもろもろを診察。
福島で骨折の手術を受けた患者の家族から連絡。
こちらに移動してくるので創処置や継続治療をしてほしい、と。
「承知したので明日の朝、救急外来に来て下さい。」と指示。
その数十分後に同じ人からキャンセルの電話が入る。
「福島を離れようとしたが渋滞で動けない。福島に戻る。」と。
交通状況、まだキビシイみたいですね。
17:00
日直はあまり重症患者もなく終了。
取りあえず今のところ派遣要請や震災に対する動きはなし。
医局のテレビに戻りました。
福島の原発のニュースの比率が高くなってます。
地震そのものや津波とは違った恐さ、不気味さがありますね。
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