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2010年2月 8日 (月)

山本病院事件…と大野病院事件

山本病院事件…
2月6日、理事長が逮捕された手術患者失血死の過失致死事件です。この事件に関して「どの病院も同じようなことやってんだろw」とか「こういう病院への批判も“医療崩壊”の原因だって言うわけ?w」みたいなコメントがあちこちで目につきます。

この起訴/逮捕をあえて、あの大野病院事件と並べて記述してみました。

山本病院事件
奈良県大和郡山市の山本病院、元理事長の山本文夫容疑者(52)と同勤務医の塚本泰彦容疑者(54)が逮捕されました。容疑は…肝臓がんと診断した男性患者(当時51歳)に経験や技術なく、また必要な医師の態勢確保、輸血の用意もせずに手術を行って適切な止血処置を怠り大量出血で死亡させた疑い、です。
 
大野病院事件
福島県立大野病院、産婦人科医の加藤克彦容疑者(38)が逮捕されました。容疑は…帝王切開の手術中、女性(当時29歳)が胎盤をはがせば大量出血の恐れがある「癒着胎盤」と知りながら、子宮摘出手術などに移行せず、手術用はさみで胎盤をはがし、大量出血で死亡させた疑い、です。

 
なんの背景も知らずに上のふたつの文章を読むと、ものすごく酷似した、同じレベルの事件に見えてしまいませんか?

前者、山本病院の山本医師は、生活保護受給者に手術をしたように装い、架空手術で診療報酬をだまし取ったとして先月実刑判決を受けたばかりです(控訴中)。さらには…この死亡した患者の肝臓は手術の必要のない肝血管腫(良性の腫瘍)だったそうです。それも専門家が見れば術前のCTで血管腫の診断は明らかであった、と。少なくとも知りうる範囲では地元の医師達からも擁護する意見は上がっていません。

後者、大野病院事件は、今更説明の必要はないでしょう。医療崩壊の原因のひとつとも言われた事件です。逮捕直後から、不当逮捕だ、という声が全国で湧き上がりました。逮捕から2年半を経た2008年8月、無罪判決が言い渡されました。

容疑は容疑であって、罪は確定してません。山本病院の山本文夫容疑者だって無罪になるかもしれない。報道がどこまで正確か、まだよくわからない。そして、こんなお粗末な事件であっても、これを刑事事件として扱うことが適切かと聞かれたら、そして逮捕が妥当だったのかと聞かれたら、正直言って私はまだ自信もって言える回答を持ってない。お茶を濁したコメントしかできません。だけど、それでも、少なくとも、この事例を大野病院と同じ土俵で語っちゃいけない。

我々(医者、医療者)にとっては、この2つの事件が同列に語れないことは直感的に明らかですが、たぶん一般の方には何がどう違うのかわかりにくいかもしれません。「一般の方には区別がつきにくい。」からこそ“我々医者、医療者が”この事件、このニュースにきっちり焦点を当てる、掘り下げて考える、検証する、そしてそのプロセスや結論をちゃんと発信して語るべきと思います。

我々医療者が、大野、大淀、割り箸等の各事件に対して怒りをぶつけるなら、そして大野病院事件では無罪を勝ち取れたからこそ、今回のような事件もスルーせずに、それなりの評価をし、それを語らないといけないのではないでしょうか。それで初めて理不尽なことを理不尽だと主張して耳を傾けてもらえる。この2つの事件の違いを説明し、同じに見えてしまうリスクを指摘するのは、医師が、医師の目で見るからこそ個別に独自に評価/判断できることであり、すべきことなんじゃないかと思います。
 
 
 
元理事長に逆らえず「がんの疑い」山本病院事件 YOMIURI ONLINE
専門外手術も自慢 元理事長、虚像の一面…山本病院事件 YOMIURI ONLINE
手術した腫瘍は検査で「良性」 容態急変後に一時逃走の疑いも 山本病院事件 産経ニュース
日記に「説明ちんぷんかんぷん」=山本病院患者死亡事件-奈良県警 時事ドットコム
「山本病院」業過致死容疑逮捕 貧困ビジネス荒稼ぎ 毎日jp
福島県立大野病院産科医逮捕事件

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コメント

>医師が、医師の目で見るからこそ個別に独自に評価/判断できる
>ことであり、すべきことなんじゃないかと思います。

していただきたいと、思います。
少なくとも、その態度を医師集団として「見せる」「感じさせる」ことは重要だと思います。
 

投稿: ママサン | 2010年2月 8日 (月) 07時17分

今回の事件で、1980年の富士見産婦人科病院事件を思い出した方も多いだろうと思います。

富士見産婦人科病院事件のときに、「医師が、医師の目で見るからこそ個別に独自に評価/判断できることであり、すべきことなんじゃないか」と感じて動いたドクターたちがいて、その姿勢に共感してきました。

でも、その後、「大野、大淀、割り箸等の各事件」に際して、富士見産婦人科病院事件のときと、どこが一緒で、どこが違うのかが医師集団によって語られることはなかった、と思います。富士見産婦人科病院事件からは30年が経過しているのだし、それは仕方がないのかもしれません。

でも、今回は目の前で起きているわけです。大変な作業であることは理解していますが、期待もしています。

投稿: Sakino | 2010年2月 8日 (月) 11時20分

どんな業界にも、一定の比率で悪質な人が存在することを思えば、
医師界だけが例外ということはあり得ないでしょう。
ことが命や健康に関わるだけに影響が大きく、当然社会的なインパクトも大きい。
悪質な医師を隠蔽、擁護するのではなく、
内部からきちんと検証する姿勢を見せていただけたら、
医師界の自浄作用に期待する人も増えるかもしれません。

今後の医師サイドの発言に注目しています。

投稿: 蝸牛 | 2010年2月 8日 (月) 13時31分

素人さんの中には大野病院事件も山本病院も同じようなレベルに聞こえてしまう人が多いでしょうね。

ジャーナリズムには大きな問題があることも確かです。みなさんのほうが詳しいと思います。

大野病院事件は無罪でした。
でも、私たちにだってそこから学ぶべきものはあるはずだと思うのですよ。
その姿勢は大事だし、足りていないかもしれない。

それこそが刑事が医療に介入する最大のデメリットだと思うのです。医療レベルには施設間や個人間で差があるものだと思いますが、犯罪者にされるのはおかしいし、アレルギー反応のように医療者は全力で庇いあっても当然だと思うのです。
そしてそれこそが進歩を妨げてしまう。
(これをマスコミに言われたらめっちゃ腹立つでしょうが、一医療者としての真摯な気持ちです)

刑事は許せないけど、残念ながら最低限のレベル以下の医療者は存在するので民事訴訟はある程度必要だと思っています。(もちろん専門家から見てそりゃいちゃもんやろという訴訟は多いし、害悪はあります)

「今足りてないし、これしか出来へんねん、文句言うな」という姿勢では絶対に分かり合えないと思うし、レベルを上げていかないといけないのも事実。
自浄作用を持つと同時にそれを外に見せなければいけないと思っています。

ちょっとブログの論旨と外れるかもしれませんが、普段思っていたことを書きました。

投稿: LUPO | 2010年2月 8日 (月) 16時09分

mixiから来ました。
PTSのよちこといいます。

家族など身近な人と話していて、まだまだ一般の方と医療者での間には誤解されている部分が多いのではないかと感じます。
一度、リハビリに関する話題で「どうせ患者のこと考えないで、自分たち(医療者)が赤字になりたくないんでしょ」と言われたこともあります。やっぱり、医療に関するニュースや今回のような事件を一般の方にできるだけ誤解なく届けるにはもっともっと医療者が声を上げるしかないんだな、と感じました。

今回のマスコミ報道、輸血や肝臓がんに関する専門知識がないので、どこまで信じていいのか私には判断がつきませんでした。でもネットで現場の先生方の意見を読んで、大野病院事件との違いを理解できました。

一般の方にも、報道だけでなくもっと医療の専門家の意見も聞いてほしいです。そこではじめて、こうした事件について理解できるのではないかと思うのです。

もっと医療者の声が、できるだけそのままのニュアンス・表現で一般の方に届くようになったらいいのに…と感じました。


なんだかとても浅い考えですし、ブログの論旨とずれてしまっているかもしれませんが、感じていたことを書かせていただきました。

長文失礼しました。

投稿: よちこ | 2010年2月 8日 (月) 19時48分

私(素人)なりの事件のとらえ方は、

山本病院事件は
>患者の肝臓は手術の必要のない肝血管腫(良性の腫瘍)
>専門家が見れば術前のCTで血管腫の診断は明らか

手術は不要なのに手術をされて患者さんは死亡した。仮に死亡しなくても手術をしてはいけない症例と私は思います。

大野病院事件は
>胎盤をはがせば大量出血の恐れがある「癒着胎盤」と知りながら、子宮摘出手術などに移行せず、手術用はさみで胎盤をはがし、大量出血で死亡

以下ウィキペディアより
>標準的医療から逸脱した医療行為に起因して患者が死亡した場合は医療過誤と判断
>この事例は、医学的に検討しても医療過誤としての過失を認定することが難しい医療事故であるとの主張もある。

私は、加藤医師が患者さんに必要な手術(医療行為?)を行ったけれど、患者さんが死亡した症例と思います。

投稿: 茶壺 | 2010年2月 8日 (月) 21時34分

>ママサン

ママサンからそういうストレートなコメントをもらうと、
「言うだけじゃなく、やらなきゃ。」と思ってしまいます(汗)
その行動、最初はエビデンスとかすっ飛ばして感情的でもいい。
…とすら思うのです(あえて極端に言えば、ですが)。
んで、あとでゆっくり冷静に考える。で、いいっすか?ダメ?
この事件に対しての行動や発言には“素早さ”が必要な気がするんです。

>Sakinoさん

コメントありがとうございます。
富士見産婦人科病院事件、ありましたね。
その頃の私はまだお子ちゃまでしたが(ホントか?(笑))
記憶をたどると…当時の私はニュースを見ながら
「医者って命にも…お金にも…感覚が麻痺してるのかな…。」
と怒りと恐怖を覚えたような気がします。
逆説的ですがこの事件は、もしかしたら我々医師たちが
医師以外の人たちからまっすぐな目で見てもらえるようになる、
絶好のチャンスなのかもしれません。

投稿: つよぽん | 2010年2月 8日 (月) 22時47分

難しいお題ですthink
でも・・・こういう記事、どんどんうpして下さい。私は好きです。

で、私の意見ですが・・・thinkthinkthink
う~~~ん。。。
確かに二つの事件(?)酷似してますね、表面的には。
しかし私のように興味がある人間、もっと奥に何かがあるのでは?と思ってる人間は、いろいろな方法で情報を得ようとする。そうすればおのずと違いがわかってくると思います。
しかし、それはそれ程多くないのかもしれません。

先日、聞いた話です。
かなりメタボな男性がヘルニアでT病院に診て貰う予定であった。
だが診察日を待たずに動けないほどの痛みを訴え、当番病院Nへ行った。
しかしT病院に行く事が決まっていたため、医師は大した治療もしてくれず痛み止めの内服薬を処方し帰るよう言われた。
当人はこのままでは明日の仕事にも出社できない。(あまりの痛みで)
なので医師に「N病院でお世話になりたいので、宜しくお願いします」と言ったところ、医師はコロッと態度をかえた。
と、私に話してくださいました。
『N病院はヘルニアくらいで手術してくれない』『病院によっていろいろだよ』『こっちは手術して治して欲しいのにさ』とも話してました。

『介護』必要な方は“通院”といえば“整形外科”です(^^;
「腰がいたい」「膝がいたい」「ころんだ」「つまずいた」etc・・・
こうやってウチのヘルパーが付き添って“整形外科”にお世話になりに行ってます。
そして聞く話は「先生はわかってないんだよね~」「ココの病院は不親切だけど、あっちはいいみたいだよね~」などなどthink

“そうじゃない!!”“違うんだよ!!”と言いたい。
でも言えない弱い自分がいる。

なんだかトピずれしちゃいましたがsweat02
「仲間意識で庇いあってる」と思われないためにも、
「コレは同業者として許せないんだ」と伝えてください。

なんだか・・・支離滅裂ですなsweat02私のコメw
頭ん中整理し、言いたい事あったら
またお邪魔しにきます。。長々失礼しました

投稿: まりん | 2010年2月 8日 (月) 22時55分

>蝸牛さん

医療行為の刑事免責、その議論は迷走しながらも進んでますよね。
そのためには自浄作用が必要ってのも以前から言われてますが
それをギャラリーに見える形で実行した経験がありません。
つか、今までその機会もなかったってだけかもしれませんが…。
今がそのときかも…です。

>LUPOさん

思いつきで書いて、実は頭を整理しきれてないままです(^^;)
ジャーナリズムにも検察にも大きな問題、ありますよね。
大野病院事件を報道したマスコミ、逮捕した検察はひどかった。
山本病院事件を報道するマスコミ、逮捕した検察は?
対象がヒールなら報道がすべて、報道者がすべて正しいとは限らない。
逆に対象がトンデモ医師(と言っちゃっていいよね)だからこそ、
報道や検察がトンデモないことやっても目立ちにくい。
そこも検証しなきゃフェアじゃないかも…。
う、だんだん自分が何書いてるかわからんくなってきた(汗

投稿: つよぽん | 2010年2月 8日 (月) 23時07分

>よちこさん

誤解…ありますね。ありまくりです。
儲けたいんだろ、患者が札束にしか見えないんだろ、
という敵意に満ちた誤解もありますし
ドラマやマンガの作られた医師、カリスマ、神の手…
ヒーロー的に仕立て上げられた誤解もあります。
どちらもなーんか気持ち悪いです。
「もっと医療者の声が、
 できるだけそのままのニュアンス・表現で
 一般の方に届くようになったらいいのに…」
それ、同感です。

> 茶壺さん

クリアカットですね。
不要だったか必要だったか、大事なポイントだと思います。
不要:手術をしなくても命や健康には影響がない。
必要:手術をしなければ命を失う、健康を損なう。
ということになりますか…。そしてその先ですが、
不要な手術をやったという自覚があったかどうか。
ってのも大きいかも。

投稿: つよぽん | 2010年2月 8日 (月) 23時31分

ただ・・・
山本病院の山本元理事長も塚本医師も、大野病院事件の訴訟をおこした遺族も
そして、マスコミ・検察、トンデモ裁判を起こした患者達
誰一人“悪意はない”のだと信じたい。いや決して最初から“悪意などない”そうなってしまった背景には、そうなってしまう理由があったのではないかと。。
『医師が医師として誇りを持ちながら働け、人間らしい生活を送れる』
『病院は、医師を大切に、患者も大切にし、そして病院も潤う』(いい言葉が思いつかず、この程度ですが(..;))
であれば、山本病院のような事件など起こらなかったのではないでしょうか?
産まれながらに悪人などいないはずです。

皆、今の医療の状態をなんとか打破したくて、何かを起こしたくて
結果的にこうなってしまった。

悪くしようとしているわけではなく、良くしようとしているのだけど
道が・・・向いている向きが違うだけなのかもしれませんね。。

投稿: まりん@追記 | 2010年2月 8日 (月) 23時33分

>まりんさん

医者も十人十色。
ただ医師免許を持っているという共通点があるだけの人々を
“医者”“医者たち”と安易に括られないようにするにも
医師免許を持つ個々人の努力が必要なのかな、と思います。
“容疑者”を“犯罪者”扱いすべきでないかもしれないけど
今回の容疑者を私は仲間、同業者と思ってないっす。
“悪いことするヤツ”がたまたま医師免許持ってたと思ってます。
あれ…そう言っちゃおしまい??(汗)

>まりん@追記さん

…ということで今回のケースに限っては
私は『誰一人“悪意はない”』とは思ってませんが、
『誰一人“悪意はない”』という仮定で考える姿勢は大事と思います。
そういう見方をすると犯人捜しによる解決ではなく
システムエラー、構造に潜む落とし穴が見つけやすいですよね。

投稿: つよぽん | 2010年2月 8日 (月) 23時54分

>犯人捜しによる解決

“犯人”の“人”は、『人』ではなく『システム』や『構造』である事を望みます。
【罪を憎んで、人を憎まず】(←間違ってたらお恥ずかしい)

もう脳ミソ溶けてきたので(笑)そろそろ失礼しますsleepy

投稿: まりん@追記 | 2010年2月 9日 (火) 00時07分

山本院長は故意だと思われますから傷害致死だと思うのです。
業務上過失致死にしたのは有罪にしやすい点数稼ぎの発想で、官僚らしい嫌らしさだと思います。
どうせ詐欺で禁固刑なんだから傷害が無罪ではいけなかったのでしょうか。
僻地や離島で初めての出術や専門ではない手術をして結果が悪いと、業務上過失致死で有罪になるかどうかは検察の判断だということなんですよね。
冤罪事件なんて検察がする訳ないと皆さん信じましょう。

投稿: 近森正昭 | 2010年2月 9日 (火) 00時36分

国の10年におよぶ診療報酬抑制政策の結果、
このクラスの病院(80床)は赤字のところが多いはず。
赤字解消のために、診療報酬が高額になる手術に手を出したのなら、
問題は1個人、1病院に留まらない気もします。
もちろん、赤字なら何をしてもいいという意味ではありません。
難しいですね。

投稿: 蝸牛 | 2010年2月 9日 (火) 01時05分

医療ではありません。故意犯、傷害致死罪の構成要件に当てはまります。警察検察が証拠をそろえられれば、自供はなくても立件できるでしょう。

投稿: 元外科医 | 2010年2月 9日 (火) 19時44分

つまり、血管腫を癌として手術したことが 我々医師からみて「故意犯」にしか、見えないところが大事ですね。近森先生や元外科医先生のおっしゃるとおりだと思います。

私は 医師の側から 山本容疑者を傷害致死罪で告発するべきなのではないかと考えはじめてます。

つよぽんさんのおっしゃるとおり、またまた、逆の方向で、警察は臨床医の言う事に耳を傾けていないのではないかとおもうわけでして・・・。警察は血管腫と癌との鑑別は困難だから 意図的に血管腫を癌と偽って手術したということは立件困難であると思っているらしいですが、消化器外科をやっているものなら、鑑別困難ではないことくらい解るわけです。

 山本病院の事件を手術結果に対する業務上過失致死 という方向で警察は立件しようといていますが。これは、一般的に外科医師にとって危険な風潮です。それに塚本容疑者の立場を考えると複雑な気持ちです。もちろん体はってでも止めるべきでしたが・・・。

いずれにしても、血管腫を癌と偽って手術するのは故意犯。むしろ それを主導した山本容疑者に対して 傷害致死こそが真の罪状であると医師の側から発信した方がよいのではないと思います。

そうすることで、かえって普通に手術している医師達を守れるような気がします。


投稿: ベース医者 | 2010年2月 9日 (火) 21時49分

立証できるなら、今後、傷害致死罪に切り替える事もできますが。

 術式で起こった事が、前提にありますから、令状請求の時に、被疑者名不詳で、業務上過失致死容疑は、できませんから、被疑者名不詳で、傷害致死容疑と言うのも難しいような。
 被疑者名を記載する場合、業務上過失致死容疑で、令状請求したと思われます。

 手続きの話ですが。

投稿: omizo | 2010年2月10日 (水) 11時07分

この2つの病院の名前が並んでると…
冷や汗が出ます


山本病院事件は、良性腫瘍を悪性腫瘍と患者さんを騙して手術した事件です
経験のない手術を施行し、輸血の準備すらしなかった
診療報酬狙いの悪徳商法病院


大野病院事件は、最良の医療行為を施しても、最悪な病状に防ぎようがない結末の事件
患者さんの意志で施行された手術が、思わぬ報道と警察の間違いで、日本中から誤解され、無実の優秀な医師が辛い運命に翻弄された、残念な事件でした

病院にあるだけの血液を準備しても追い付かなかった悲しい事実

どんなに真面目に最善の医療行為を施しても、医師が逮捕されることがある…
日本中の医師が、産婦人科から遠ざかるきっかけになってしまいましたよね

山本病院事件は、犯罪です

医療事件は、事実を明確に、誤解のないように、慎重に報道してほしいですね

投稿: さりぃ | 2010年2月10日 (水) 19時47分

>近森正昭さん

近森先生のコメントで、かなり頭がスッキリしました。
語るべきこと、のひとつがクリアになった。ありがとうございます。
傷害致死か過失致死か、その違いが今後に及ぼす影響は大きいです。

>蝸牛さん

一歩先の議論と考察に飛びましたね( ̄+ー ̄)キラーン
この事件を1個人、1病院として考察し尽くし語り尽くしたあとに
浮上する(はずの)論点のひとつに、それもあると思います。

投稿: つよぽん | 2010年2月10日 (水) 21時38分

>元外科医さん

『これは医療ではない』
まずはそこを強調すべきと私も思いました。

>ベース医者さん

「故意にやった、不要な手術とわかっていてやった」
と自供したわけでもないし、確定はできないわけですが
我々医師からみて「故意犯」にしか見えない、
というのは我々の中の真理で「故意犯だ」と断定はできなくとも
「我々には故意犯にしか見えない。」と語るのは嘘じゃないです。
(思いっきり屁理屈っぽいけど。)
それでいいと思うんです。それでいいですよね?(笑)

投稿: つよぽん | 2010年2月10日 (水) 21時49分

>omizoさん

まず過失致死で…その後証拠をそろえ傷害致死に持っていく、
それが警察・検察側の手法、テクニックだというご意見も聞きました。
なるほど、と思いました。それなら我々は…
スムーズに、過失を傷害に移行できるように
追い風を吹かせる役を買いたい、買えれば、と思います。

>さりぃさん

この記事を書いた後、ほんの2日間の報道を見ても
論点がおかしい、事実がぼやけている、誤解がある、
そう思えるものがいっぱい出てきている印象です。
そのひとつひとつを「医療現場にいる者の目」で検証する、で語る、
そういう地道な作業もすべきなのかもしれません。
う〜...ひとりでやるのは無理っすね...(-_-;)

投稿: つよぽん | 2010年2月10日 (水) 21時59分

とにかく 沈黙は容認ととられる・・・と 蝸牛 さんが書いていた事に 雷で撃たれたような気持ちになりました。

つよぽん

お互いに頑張りましょう。

一人一人が この件は傷害致死であると声をあげていきましょう。

投稿: ベース医者 | 2010年2月10日 (水) 22時06分

県警には実名でmailしました。

この件 傷害致死なら医師達は味方につくだろうと・・・

投稿: ベース医者 | 2010年2月10日 (水) 22時08分

あの~・・・なんだか熱くなってまいりましたが
当初、私が感じてた事と違うようですねcoldsweats02
医療費抑制、そして赤字経営で貧困している病院が、いけないと思いながらもやむにやまれず犯してしまったのかと思っておりました。だからしなくてもいい手術をし、死に至らしめてしまった。
確かに・・・山本容疑者も塚本容疑者も罪深い。だけど・・・と思っておりました。

でもいろいろな情報・報道の中、『術後に飲酒?』『連絡つかず、容態急変後夕方になってから』ん~~~。。。

素人の私には難しいです。。

投稿: まりん | 2010年2月10日 (水) 23時38分

身柄拘束(逮捕)から起訴までは、23日間です。 これまでに、検察は、当然に。
(1) 予見可能性
(2) 予見義務
(3) 回避可能性
(4) 回避義務
最低、論理的に立証する必要があります。
某地検のよな、高検とも相談なしに、起訴するような、検察の信用をなくすような、事はないとおもわれます。 今回は、高検の判断を仰いでいるともおもわれます。  過去の問題から、医師を業務上過失致死で身柄拘束を行っていますことから、慎重に行われているとおもわれます。 傷害致死であれば、裁判員制度となりますし。

 医師が、この件と、今までの業務上過失致死に問われた医師とは、違うと言われるのは、意義があるとであります。

投稿: omizo | 2010年2月11日 (木) 12時53分

大野病院事件がありましたから、医師たちの多くが特捜部の小沢秘書起訴に疑問を感じています。
人質司法で得たゼネコンの証言が信用出来るの理由があるのですか。
山本院長が手術を必要と考えていたとは思えませんから、医療の身体侵襲を免責する法的根拠を満たしません。
つまりは傷害罪でなければいけないのです。
検察を嘘つきとは言いませんが、インチキな人たちですよね。

投稿: 近森正昭 | 2010年2月13日 (土) 00時15分

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