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2008年7月

2008年7月15日 (火)

ボールペン作戦に参戦!

タイトル見て「あ、あれね。」とうなずく方もいれば
「なんじゃそりゃ?」と思われる方も…?
 
福島県立大野病院産科医逮捕事件
ご存じの方には今さらな話題の有名な事件ですが簡単に説明を。
 
2006年2月18日、一人の産婦人科医が逮捕された事件です。癒着胎盤という予測困難な病態だった妊婦が帝王切開中に死亡しました。この産科医は限られた状況下で持てる技術を駆使して必死で妊婦を助けようとしましたが力及ばなかった。そしてこの医師は業務上過失致死と医師法違反で逮捕されます。マスコミが押しかけた中で手錠をかけられた姿が全国に報道されました。
 
この逮捕、この裁判は医療の世界に大きな影響を与えることになりました。地域医療の現場を担う医師にとってはショッキングな事件です。これで逮捕されるなら出産を扱うことはできない。産婦人科を志望する研修医は減り、お産を扱うのをやめる医療機関が続出し、「出産難民」という社会現象まで引き起こしました。
 
ハイリスクな医療現場で頑張りすぎる医師は自分の身を滅ぼす。…心を折られたのは産科医だけではありませんでした。リスクの高い医療を担っていた医師、地域医療に貢献していた良心的な医師が次々と現場を去るきっかけを作った事件となりました。
 
この裁判、来月の8月20日が判決です。この産科医が無罪となることを願う人たちがネット上で支援運動を開始しました。それがボールペン作戦です。
 
「我々は福島大野病院事件で逮捕された
 産婦人科医の無罪を信じ支援します。」

 
という一文が「8月20日」という日付と共に印刷されているボールペン。これをネット上で申し込みを受けて配布し寄付を募る。集まった寄付金で更にボールペンを発注する。ネット上で使える力はパソコン画面上の文字の力と文章の力のみ。この企画はその壁を超えるシンプルで秀逸なアイデアと思いました。賛同する人のボールペン申し込みが続き、寄付が続けばこのボールペンを使う人は増え続け、この事件を知る人も増えていきます。

Ohno_ballpen_edited
 
で、私は…申し込んで1万円を振り込み、1週間ほどで100本のボールペンが宅急便で届きました。
 
P1000112
 
まず足元からということで、うちの病院の整形外来、整形病棟、整形/産婦人科混合病棟(うちの病院には整形と産婦人科の混合病棟があります。このボールペンを配るには絶好。)、それぞれの看護師に配りました。あと総務課や医師などにも。
 
ボールペンを配ってみてビックリしたこと…。
看護師が意外と大野病院事件を知らないんです。ありゃりゃりゃ(-_-;) 我々医師の中では超有名な事件です。報道もされてる。あちこちのブログやネットのニュースでも話題になっている。そもそも医療崩壊の大きな引き金のひとつと言われている事件。私は「医療従事者ならほとんどみんなが知っている」ような錯覚をしていましたが…思い違いだったみたい。
 
事件を知らなきゃボールペンを使ってもらっても意味がない。各病棟、看護師の人数分のボールペンと一緒に、大野病院事件を解説した記事のコピーを渡して回し読みしてもらいました。ついでに、実際どれくらいの看護師が知っていたのか知らないのか、気になったのでアンケートを取ってみました。

Q:大野病院事件を知っていましたか?
 
A:整形外科病棟の看護師(24名)
   知っていた:3  なんとなく知っていた:4  知らなかった:17
 
A:整形/産婦混合病棟の看護師(助産師を含む20名)
   知っていた:11  なんとなく知っていた:3  知らなかった:6

 
産科医療に従事する看護師でも意外と事件を知らないんだなぁ。それ以上に、整形病棟では2/3以上の看護師がボールペンを渡すまで全く知らなかったと…。いえ、医療従事者なのに知らないのがいけないとか「なっとらん」とか、そういうつもりはぜんぜんないんです。ごく一般的な看護師のアンテナに届くような報道や広まり方をしていない、それだけのことです。そして医療従事者でこの数字ですから、たぶん一般の人々の認知度は更に低いでしょう。そんなものなのかもしれません。
 
身近な…自分が働く職場の大野病院事件認知度にちょっと拍子抜けと言うか寂しい気がしましたが、視点を変えれば…こりゃボールペン作戦っつーのは威力を発揮するはずだゾと。病棟に限っても私は44本のボールペンを配ることで30人の看護師に大野病院事件を知ってもらったってーことです。配るにあたって強制的に事件の記事読ませたし〜(笑)
 
このブログ記事をたまたま読んじゃったあなた!
ボールペン作戦にちょっと絡んでみませんか?
1本欲しいだけなら返信用封筒を入れて封書で申し込むだけですYO♪
 
まずはポチッとw
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そして…X−day 
判決の8月20日は何かが変わる日になるかもしれません。
有罪判決が出ても、無罪の判決が出ても、きっと何かが動きます。
日本の医療の向かう先が、今よりもう少し見えるかもしれません。
 
注目していてください、8月20日という日に…。

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2008年7月 8日 (火)

2008.7.5 (Sat) LIVE at PASSARO

今日は記事と言うか単なる覚え書きっぽいですがバンドの話。
 
私、趣味で素人バンドをやってます。
メンバーは6人、そのうち4人が整形外科医で
私以外の3人は「院長」の肩書きを持つ大御所バンドw
(オヤジバンドですが一応私が最年少、要するに下っ端っす)
私はキーボードとボーカル・コーラスを担当してます。
 
2008.7.5 (土)
先週の土曜はもう10年も続けているライブイベントの日でした。
今回はメキシコ料理のお店を貸しきりで観客動員数は150人くらい?
 
超練習不足でしたが、すごーく盛り上がって無事終了で大満足。
14曲中5曲で私がメインボーカルを取りました。
今回はビートルズ・ナンバーを多めに選曲して
前半と後半にかためて並べてみました。
以下、演奏した曲を演奏順に紹介。
赤字は私がボーカルをとった曲です。
 
 
・ HERO / 甲斐バンド
・ In My Life / Beatles
・ All My Loving / Beatles
・ I Need You / Beatles
・ She Loves You / Beatles
・ We Are All Aone / Boz Scaggs
・ きんぽうげ / 甲斐バンド
・ テキーラ・サンライズ / Eagles
・ 15の夜 / 尾崎豊
・ While My Guitar Gently Weeps / Beatles
・ Something / Beatles
・ Let It Be / Beatles
 
 〜アンコール〜
・ Nowhere Man / Beatles
・ 心の旅 / チューリップ
 
Rf1

Rf2
 

・HERO /甲斐バンド
この曲でスタート。いきなり観客が乗ってくれてる…。
キャッチーな曲、この曲を先頭に持ってきたのは正解だったかも。
 
・In My Life /Beatles
コーラスが難しいんですよね、Beatlesは…。
間奏のピアノ、なんとか形になったけど指がもつれた(-_-;)
 
・All My Loving /Beatles
コーラスのみ参加。私は高音パートを担当。
気持ちいいです、この曲のハモリ。
キーボードのない曲で気が楽だしカラダ揺らして踊ってましたw
 
・I Need You /Beatles
印象的なボリューム奏法のギターで始まる曲。
そんなに有名な曲じゃないけど、やっぱいいわビートルズは♪
 
・She Loves You /Beatles
ジョン・レノンとポール・マッカートニーが最初から最後まで
どっちがメインでもない感じでハモってる曲。
初期のBeatlesにはこういうボーカルの曲がけっこうあります。
ノリがいい曲で立てつづけのビートルズ前半ラストに最適でした。
ドライブ感が心地よい〜。
 
・We Are All Aone /Boz Scaggs
ギター&ボーカルの谷やんの弾き語りで始まり
途中から各パートが絡んで盛り上げる。
んー渋い…バラードの王道です。
 
・きんぽうげ / 甲斐バンド
意外とメンドい曲でした。コーラスで参加。
キーボードは土壇場でサボって伴奏はギターにお任せ。
すんません。だって転調し杉です、この曲…(^^;)
 
・Tequila Sunrise /Eagles
かなり以前からレパートリーにしている曲です。
ライブでは何度もやった曲なので演奏もコーラスも危なげなし。
 
・15の夜 /尾崎豊
この曲で私は本格的にスイッチが入ります(笑)
ライブでは3回やったけど今回が一番の出来だったみたい。
尾崎憑依系シャウトで客席を煽る私…w
客席も超盛り上がりました(・∀・)v
 
・While My Guitar Gently Weeps /Beatles
これも定番。まさに“泣きのギター"です。
最後のギターソロはワウ使って更に大泣きのギターを演出…w
 
・Something /Beatles
以前のライブではキーを落として山さんボーカルで演ってた曲。
メインボーカルを奪っちゃいました。ゴメンチャイ、山さん…。
 
・Let It Be /Beatles
Somethingのエンディングにつなげて一気に最後のLet It Beへ…。
メドレーみたいにしてみました。ちょっとプロっぽい?w
恐らくこのバンドで最も多い回数演奏している曲です。
演奏して気持ちいいんですよねぇ、これ。
でもうちのライブに何度も来ている人は飽きてるかも…(-_-;)
 
 
Let It Beが終わると同時にお約束のアンコールの拍手が。
メンバーが花束をもらったりしたあと
あまり間隔をおかずに予定どおり(笑)のアンコールを2曲。
 
・Nowhere Man /Beatles
アカペラで始まる曲。コーラスが命。
これもバンドの定番レパートリー、10年やってるもんなぁ…w
 
・心の旅 /チューリップ
去年12月のライブでラストに持ってきてウケたので今回も…。
狙いどおり予定どおりウケました、うひ( ̄ー ̄)
古いけど数々のカバーがあってる老若男女、耳馴染みのある名曲です。
客席の手拍子と…一緒に口ずさんでくれているのが見えてうれしくなる。
 
これで終了…燃え尽きました。
 
 
 
クソ忙しい仕事の合間にバンドの練習。
ここ1ヶ月は毎日が10分単位のタイトスケジュールでしたが
こういうライブの充実感を一度味わうと…
やめられないんですよね♪
 
あー気持ちよかったheart04 さて次は…?w

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2008年7月 2日 (水)

成長の早い看護師

オペ室に来て3ヶ月のナース
 
来たばっかりにしては手術の介助にセンスがある。
手術介助のナースって手術器械を医師に手渡すだけじゃなく
執刀する医師の助手の役割もしたりするんですが、コヤツ…
筋鉤を引く(組織をよける道具で手術の視野をよくする)のも
「ここ、引いて。」「これ持ってて。」とか言わなくても、
手がほしいと思った瞬間、言う前に手を出してくる。
オペ室歴が長くてもスッと術野に手が出るヤツは少ない。
「前にもオペ室で働いたことある?」と聞くと
「いえ、はじめてです。」と。経験は浅いので
「あ、引くのはそこじゃねーよ。」ってことも
よくあるんだけど、それでも手術の流れを見て
参加しようとする姿勢はかなーりポイント高いです。
きっと一人前になるのは早いと思う。
 
整形病棟ナース(主任)
 
整形病棟の看護師の中でダントツに
疾患を理解していて頼りになる主任がいました。
何年整形病棟にいるのか、と聞いたら、
内科やいろんなところを回って整形病棟に来て
まだ3年くらいの看護師でした。
どうしてなんだろう…としばらく観察していて
「考える」習慣が人よりあるからだとわかりました。
医師が出した指示、投薬、処置に対して必ず
「なぜその指示が出たか?」と考えている。
勉強している。わからなかったら必ず聞いてくる。
そりゃ成長早いはずだ、と納得しました。
そして自分でできる限界の見極めもしっかりしているから
安心してまかせておけました、彼女のすることなら。
 
 
仕事の経験値アップ、成長の早さにも個人差はあります。
医師は…と言えば、使えない医者もいるにはいるけど
たいていは多少なり成長して技術や知識を習得していく。
看護師は、どんどん吸収して成長していく看護師もいれば
早い遅いという以前に…成長しない看護師もいたりする。
…なぜだろうかと考えました。
 
医師の目から見た勝手な論理かもしれないけど、
看護師という職種の置かれるポジションの
微妙さによる現象なんじゃないだろうか。
 
チーム医療…
医師、看護師、薬剤師、放射線技師、理学療法士…
その役割分担の中でやっぱり主導権を握るのは医師です。
医師の仕事と一線を画して“看護”“看護学”というものは
独立しているかもしれないけれど、それでも臨床の現場では
医師は指示を出す存在、看護師は指示を受ける存在、
現実としてそういうふうなロールプレイは否が応でも存在する。
 
指示を受けることに徹すると自分で考えなくなってしまう。
 
ついでに…これはリハビリスタッフにも言えます。
うちには優秀なハンドセラピストの作業療法士がいます。
手の手術の術後リハビリ、大雑把な指示だけ出して
細かいところは「お任せ♪」とか言っちゃったりしてます、私。
医師が出す指示に対して「なぜ?」がないと成長しない。
疑問を持たず指示通り仕事をこなす相手には危なっかしくて
「お任せ♪」とは言えない。
 
さて、私は?
成長しようとするスタッフに対しては
その成長をサポートできる医師でありたいと思う。
少なくとも成長を邪魔しない医師でありたいと思う。
 
と偉そうなこと言って仕事「丸投げ」してますscissors
あれ? coldsweats01

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